(4)治療<ホルモン治療>
実際に行った治療についての記録です。
1回目はがん宣告直後から行った、ホルモン治療(内分泌療法)についてです。
前立腺がんは男性ホルモンの影響で増殖・進行していくため、男性ホルモンをブロックすることで進行を抑えることができます。
男性ホルモンは95%が精巣から、5%が副腎から分泌されているそうですが、ホルモン治療は投薬と皮下注射で男性ホルモンをカットし、がんで肥大した前立腺を小さくし、その後に放射線治療を行いやすくします。
ホルモン治療は腫瘍マーカーを下げるには効果がありますが、一時的なもので根本的な治療ではありません。
◆方法
「カソデックス錠(非ステロイド性)」の1日1回の服用と、平行して皮下注射(LH-RHアゴニスト製剤)のリュープリン、またはゾラテックスをおへその下あたりに注射します。
投薬と注射を合わせてCAB療法と呼びます。
◆副作用
(上段が一般的なもの、下段の「→」が私の場合の副作用)
1.排尿障害(尿が出にくい、排尿時の痛み、尿失禁、尿漏れ、血尿、頻尿など)
→頻尿のみあり。
2.ホットフラッシュ(顔面のほてりや発汗等)
→ホットフラッシュが1日に数回ありますが、生活や仕事に影響はありません。
3.骨粗しょう症(長期におよぶ場合、骨密度が低下し骨折のリスクが高まる)
→初期の数ヶ月、朝起きた時に間接からポキポキと音がしましたが、現在はありません。
骨密度の評価は機会がなくやっていませんが、実感はありません。
4.女性化乳房
→ありません!
5.肝機能障害(倦怠感や食欲不振など)
→一時肝臓系の値が悪化しましたが、投薬(ウルソデオキシコール酸錠)により、現在は正常値に戻りました。
6.性機能障害、性欲減退
→チン黙です(-.-)
<縦軸がPSA、横軸は時間です。クリックで拡大します>
腫瘍マーカーであるPSAは、人によってはある程度までしか下がらないこともあるようですが、私の場合は順調に下がっており、とてもよく効くようです。
問題なのは体が抵抗性を持ち、やがて効き目が薄れてしまうことです。
そのため長期継続の場合は、薬をかえたり一時的に休止するなどの方法がとられます。
現在はPSAは下がり続けており問題になっていませんが、既に開始から1年以上継続(途中3ヶ月間の休薬あり)しており、今後投薬(注射含む)を止めた時には不安です。
主治医に相談すると、「今からそんなことを気にしないことだ」と言われました。そうします。
ホルモン治療は乳がんでも行われていて、共に性ホルモンが影響するがんで、治療法は似ているところもあるようです。
前立腺がんでの副作用は、男性ホルモンをカットしますので、体が一部女性化し、女性の更年期のような症状が現れます。
私の場合は上記の外に体毛が若干薄くなる、運動しても筋肉がつかない等がありますが、ジョギング等はやる気も含めて従来通りできており、生活や仕事は従来通り可能で副作用はとても少ない方のようです。
言っておきますが、男性に興味がわいてきていることは一切ありません(笑)
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